Vol.7 﨑山快夫医師 再生医療との出会い | CPC株式会社

2022/07/15

Vol.7 﨑山快夫医師 再生医療との出会い

第7回目は、アヴェニューセルクリニックに勤務されている﨑山医師より「再生医療との出会い」についてご紹介いたします。 

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脳神経内科について

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幹細胞のお話をする前に、私の診療科である”脳神経内科”についてお話ししたいと思います。

かつては”神経内科”と名乗っていたのですが、 神経科と紛らわしいということで2019年より学会の方針で脳神経内科と名乗りましょうということになりました。

今は両方の呼び方が混在しているかと思います。

英語でいうと”Neurology”で直訳すると”神経科”なのですが、複雑でマニアックな事情があるので、今回はここまでにしたいと思います。

扱っている病気は意外と幅広くて脳卒中(特に脳梗塞)、認知症、てんかん、パーキンソン病といった脳の病気の他に脊髄、末梢神経、筋肉の病気を網羅しています。

また、全身の病気や薬の副作用でもこれらの臓器の症状を起こすことが多くあり、Medical Neurologyという脳神経内科の一分野となっています。

私が学生の頃、神経細胞は再生不可能で神経の病気は治らない、ということが常識のように言われていました。

私が「神経内科に進みたい」というと、先輩たちからは「治らないしつまらないよ」と言われたものです。

最近は神経の病気についても治療法が増えてきて、脳梗塞も発症してすぐであれば血管内治療や、rt-PA静注療法といった血管再開通療法を駆使して後遺症なく退院される方もかなり増えました。

パーキンソン病も薬物治療の選択肢が増え、昔は発症したら寿命は20年と言われていましたが、今は30年以上経過していても歩けている患者さんが散見されるようになっています。

それでも、脳梗塞になって後遺症を残した患者さんは慢性期(生活期)といって発症から1年以上経過すると回復しないと言われていますし、筋萎縮性側索硬化症やプリオン病といった発症すると数年で生命に関わるような大変な病気も多く残っています。

私が再生医療に出会ったのはそんな時でした。

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再生医療との出会い

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とある学会で札幌医科大学の本望修先生の講演が開催され、脳梗塞後遺症と脊髄損傷の患者さんに行った間葉系幹細胞治療の効果を発表されていました。

両方とも発症して早期は回復が良いことが知られていますが、これまでの経験から病変や症状の状態から回復程度の見込みを感触として持っていました。

その講演で流れた動画は明らかにその予想を裏切る回復ぶりを示しており、衝撃を受け、 自分が若かったらここで勉強したいという感想を持ち帰宅しました。

それから数ヶ月後、 アヴェニューセルクリニックの井上啓太院長から電話がありました。

井上院長は私が大学時代に所属していたスキー部の同期のキャプテンで、冬になると合宿場で一緒に過ごす家族のような間柄でした。

その院長から脳梗塞後遺症の幹細胞治療を始めるために、神経内科の専門医の協力が必要であるというお話がありました。

辻晋作先生からも追って連絡をいただき、二人から再生医療新法の詳細と再生医療を通じて社会貢献をしたいという熱意をお聞きしました。

渡りに船のような話をいただき、特定認定再生医療等委員会の準備に参加し、アヴェニューセルクリニックに非常勤医師として勤務するようになりました。

実際に再生医療を求める患者さんと接するようになって、完治するとまでは言えないものの、少し良くなる可能性があるということが患者さんにこんなにも希望を与えるものなのかと実感しております。

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【アヴェニューセルクリニック 﨑山快夫医師プロフィール】

日本神経学会神経内科専門医/日本内科学会認定総合内科専門医/日本脳卒中学会脳卒中専門医

経歴

・東京大学医学部 卒業

・東京大学大学院医学研究科 修了

・自治医科大学附属さいたま医療センター 脳神経内科

・アヴェニューセルクリニック 非常勤医師(2016年〜)